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「桜経済」が出現 数ある花の中でなぜ桜なのか?
  ·   2021-05-04  ·  ソース:人民網
タグ: 桜;消費;経済
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花見消費の潜む地域の消費能力が高い

ネットユーザーの地域分布を見ると、「花見」に関する話題を展開している人は北京市、広東省、江蘇省、上海市など経済が発達した地域に多く集中する。

経済が発達した地域ほど、文化型レジャー消費活動が重視され、こうした地域における「桜経済」の消費ポテンシャルが非常に高い。経済力が向上し、金銭的にも自由がきく状況において、ますます多くの人がより健康的、より豊かで魅力あるライフスタイルを渇望するようになっている。

可処分所得が多く、暮らしと美しさへの憧れが強く、自分の感情をSNSで発信しようとする都市部の女性が、「桜経済」に寄与する重要な存在だ。

消費文化の形成

中国には海棠、杏の花、桃の花、ここ2年ほどで人気に火が付いた菜の花など、開花シーズンが桜と重なる数多くの花が楽しめる。なぜ若者たちはこうした花のファンにはならないのか。

中国国内にも洛陽の牡丹祭りや竜泉の桃の花祭りなどのイベントは少なくない。地方政府の「文化で舞台を作り、経済が歌や芝居をする」という意図・構想も明らかだが、理論的に言えば、文化と消費文化は異なる概念であり、文化を先頭に掲げても、それに見合った消費文化が育つかどうかはわからない。

フランスの哲学者のジャン・ボードリヤールは「消費社会の神話と構造」の中で、消費文化の形成は、個人が何らかの社会的欲望に満足していないことの表れだとの見方を示した。わかりやすく言えば、消費行為に現れているのはある種の社会的価値への志向だ。人々は消費の過程で、自分自身への肯定感を表出するとともに、ある種の社会的欲望も満たしている。日本の伝統的な花見文化は中国の「桜経済」の背景的要因に過ぎず、消費を直接つき動かしているわけではない。中国の「桜経済」の形成は、桜自身がもつシンボルとしての特徴、人々を感動させる美しさ、散り際の潔さなどが、好奇心が強く、新たなトレンドを追い求める若者のメンタリティーにぴったり合ったからこそ、「桜経済」が形成されたのだ。桃の花、牡丹、菜の花などは、桜のように既存の花をめぐる文化を基礎として若い層の現代型消費とぴったり合うような点を見出すことができなかったと言えるだろう。

特定の時期の特定のシンボルがもつ意義、これに消費文化の育成と地方政府による重視が加わって、「桜経済」の形成にまたとないチャンスが訪れた。今や中国の桜は、徐々に時代の精神を宿した社会的シンボルになってきた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年4月30日

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